逆流性食道炎にPPIを使い続けて大丈夫?——「リスクが証明されていない=安全」ではない理由
近年、「逆流性食道炎にはプロトンポンプ阻害薬(PPI)が有効」という情報がテレビやインターネットで広まり、多くの方が長期的にPPIを服用しています。確かに、PPIは胸やけや胃もたれを速やかに改善する即効性のある薬です。しかし、「症状が ...
日本のインフルエンザワクチンは「スプリットワクチン」:限界と免疫記憶の関係
秋から冬にかけて、日本では毎年インフルエンザワクチンの集団接種が行われます。高齢者や基礎疾患を持つ方は接種を強く推奨されていますが、「毎年打っているのに感染した」という声も少なくありません。なぜ、ワクチンを接種しても感染を完全には防げ ...
季節の変わり目の「鼻風邪」は、実はアレルギーではない —— 血管運動性鼻炎という体の防衛反応
季節の変わり目になると、朝に鼻水が出たり、くしゃみが止まらなくなったりする「鼻風邪」のような症状を訴える人が多くなります。多くの人が「花粉症の始まり」と思い込みますが、実際にはアレルギーとは関係がないことが少なくありません。
がん検診における抗体検査の意義 ― 過去の感染歴を手がかりにがん発症リスクを見抜く
がんの発症には、遺伝的素因や生活習慣だけでなく、ウイルスや細菌などの感染が関与するケースが少なくありません。代表的なものとして、C型肝炎ウイルス(HCV)やB型肝炎ウイルス(HBV)による肝がん、ヒトパピローマウイルス(HPV)による ...
前立腺がんのスクリーニング:PSA高値から生検へ進む前にMRIを考えるべき理由
前立腺がんは、日本でも男性のがんの中で罹患数が最も多い疾患の一つとなりました。特に高齢化に伴い、PSA(前立腺特異抗原)を用いたスクリーニング検査で早期発見されるケースが増えています。しかし、PSAが高値であった場合に「すぐに前立腺生 ...