外傷の処置
転倒して膝をすりむいたり、乾燥した指が本のページをめくる時に切れたりといった日常のちょっとした怪我を素早く治すにもコツがあります。出血がひどいようならしっかり圧迫してまず止血しましょう。ちょっとした怪我の出血なら5分間も圧迫すればそこそこにコントロールできるはずです。出血がたいしたことないようなら次に傷の処置と言うことになります。
傷はすぐ消毒?
一般的には傷の処置というとまず消毒、ついで縫合というイメージかと思います。実際職場や家庭には救急箱が用意してありその中には消毒剤や絆創膏などが入っているのではないでしょうか? 我々が常識として習ってきたこれらの傷の処置も迷信の部分が多いのです。滅菌ガーゼや消毒薬を使ってたいそうな処置をするとやってる感はあるので、やってる方もやられている方も満足度は高いのですが、早く傷を治すという目的からはあまり意味がありません。

消毒よりも洗浄と保湿
ちょっとした傷の場合まず大切なのは消毒ではなく洗浄です。医療現場などでも、まず洗浄と言うとパックに入った生理的食塩水をちょろちょろっと使おうとする人が多いのですがいくらきれいな生理的食塩水でも数滴たらしただけでは洗浄効果はありません。必要なのは土とか小石とかの異物を洗い流すことです。そのためには量が大切で1番手っ取り早いのは水道水でジャブジャブと流すことです。傷口についた異物は流水の中で濡れたガーゼで柔らかく擦ってやれば簡単に落ちます。滅菌のガーゼなど必要ありません。どっちみち人間の皮膚には数え切れないほどの細菌が住んでいます。

傷口から異物を取り除いたら後は傷口が乾燥しないように処置をしてやれば比較的に簡単に治ります。傷口に消毒剤を塗って痛い思いをする必要ありません。市販されている消毒剤は組織にダメージを与え結果的に傷の治りが遅くなります。乾燥させなければ早く治るのでうすくワセリンでも塗っておいてその上をサランラップで包んでずれないように絆創膏と包帯で止めておけば簡単に安く治療することができます。サランラップを使うのは傷口に直接ガーゼを当てるとガーゼと傷口がひっついてしまいガーゼを剥がす時に再生しかけている組織を一緒にはがしてしまうことになるのでそれを防ぐためです。もちろんこのような治療を目的とした保護剤も発売されているので使用すれば簡単に処置できますが少し高価です。
ちょっとしたたいていの傷はこれで治るのですが傷が大きい場合や泥などの不潔な状態でついた傷の場合には抗生物質などの医薬品が必要になりますので、とりあえず上記の処置を済ませて速やかに病院にかかるようにしましょう。
















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